GoogleがHTTPS ページを優先的にインデックスに登録すると発表しました。具体的には、HTTPページに対応するHTTPSページをクロールします。HTTPSページへのリンクなど導線がなくとも対象になります。
Google To Begin To Index HTTPS Pages First, Before HTTP Pages When Possible
HTTPSページがインデックスされる条件とは?
Googleによると、次の8つの要素が満たされているとインデックス対象とするようです。先に解説になりますが、1番目の「セキュアな依存関係が含まれていない。」とは、例えばページはHTTPS対応しているものの、他のCSSやJavaScript、画像などのパスがHTTPだとNGのようです。
- セキュアでない依存関係が含まれていない。
- robots.txt によってクロールがブロックされていない。
- セキュアでない HTTP ページに(または HTTP ページを経由して)ユーザーをリダイレクトしていない。
- HTTP ページへの rel="canonical" リンクが含まれていない。
- noindex robots メタタグが含まれていない。
- 同一ホスト上の HTTP ページヘのリンクが含まれていない。
- サイトマップに HTTPS URL が掲載されている(または URL の HTTP バージョンが掲載されていない)。
- サーバーに有効な TLS 証明書がある。
今回の発表でHTTSページが優先的にインデックスされるようになりますが、HTTPサイトをHTTPSバージョンページにリダイレクトさせている場合や、サーバー上にHSTSヘッダーを実装することで、他の検索エンジンでも優先的にHTTPSページを表示することが可能になります。
そもそもHTTPSとは?
HTTPSとは、安全なウェブサイトへのアクセスを実現するための技術です。HTTPからのアップデート点としては次の2点があります。
- データのやり取りの内容を外部から見れないようになっている
- 接続先のサーバは認証局の証明書が必要
HTTPSはデータのやり取りを外部から見れないようにしたプロトコルです。ウェブの安全性を高めるためGoogleもサイトのHTTPS対応を推奨しており、今後より普及してくると思われます。このプロトコルを使用することで、ユーザーが何かしらのデータを送る際、送り先が信用に足るサーバーなのかを判断することができるのです。そのため、サイト側はHTTPS通信を行う前に、認証局へ登録することが必須となっています。
《参考》
ランキングへの影響は?
今回の発表によるランキングへの影響は特に語られていません。ただ、以前よりHTTPSページをランキングシグナルに含めるとGoogleは発表しています。それはセキュリティがGoogleにとっての最優先事項だからです。多くのユーザーを集めることによって収益につなげているGoogleだからこそ、そのユーザーを守る取り組みに注力しているのでしょう。
《参考》
ちなみに、HTTPとHTTPSの両ページを残しておくことは決して理想的とは言えません。GoogleはHSTSの構成を推奨しているので、こちらも見ておくことをオススメします。
《参考》
HTTP Strict Transport Security - Security | MDN
国内サイトのHTTPS対応状況
日本国内のサイトはまだまだ対応が進んでいないようです。例えば、大手飲食店検索サイトの食べログやぐるなびもHTTPのままです。SEOが国内で強い現在、これまではHTTPSに変更した場合、リダイレクトをかけなければならないなどリスクがあったためでしょうか。今回の発表で、リダイレクトがなくとも優先的にインデックスされるとあったので、今後は急速に国内サイトの対応も進むかもしれません。
《参考》